こんにちは。
今日は長々しいタイトルになりましたが雇用調整助成金について書きます。そもそもこの助成金はコロナ禍初期で緊急事態宣言が発出され街に人が出歩かなくなったときに打撃を被る企業に対して雇用を維持することを条件に助成金を出したものです。落ち着きを戻したら当然助成金の役割は終えるのですが、この国ではずーっと続いて終わりが見えません。アメリカは昨年5月にこれと似たような制度があったのですが終了し、イギリスは昨年の9月に終了しているんだそうです。
では、なぜ日本は延長に次ぐ延長を繰り返すのでしょうか?一応6月に制度終了の予定だったものを9月まで延長すると5月31日に表明しました。一見、国民目線で優しい政策と思ってしまいます。しかし、雇調金の財源は雇用保険でありその財源は枯渇しています。しかもコロナ禍で雇用が不安定になっている従業員の雇用維持が目的のはずなのに原油高・物価高などの影響でコロナ禍から経済がいまだ復調していないので延長するということを言ってるのです。もはやコロナと関係ないじゃないですよね。
それでも雇調金を延長するのはなぜか?考えるに私は参院選が6月22日に公示され7月10日投票という政治日程から国民に一生懸命やってるよ、アピール以外の何物ではないと思います。効果は二の次で何かやっているということを見せたいのでしょう。こんな国が雇用を守るという一見良さそうなことも、実はゾンビ企業を増やしてしまう副作用もあるのです。ただでさえ経済が停滞して久しく新たなイノベーションも起こらないのにさらに国からの助成金で延命してもいいことは何もないのです。
雇用や経済成長のことを考えるのであればもっと根本的な何かを変えるメッセージを首相として発信して欲しいものです。前任の菅さんは人気はなかったですが生産性向上のための施策を打とうと動いていました。道半ばでしたが方向性は間違えてはいなかったのではないかと個人的には思っていました。岸田さんは言葉は立派に聞こえますが本質が見えてきません。新しい資本主義っていったい何なんですかね?愚かしいリーダーの下、益々日本が変な方向に行くことで世界から取り残されるのだろうなと悲観している今日この頃です。今日はこんなところです。